山梨県発ペットのフリーペーパー「ペット雑誌BUDDY(バディ)」 2019年4月号掲載「どうぶつって、そうだったんだ!? 特別コラム:ねこについて vol.1」
えっ、どうぶつって、実はそうだったんだ!? 犬や猫はもちろん、ロバ、ウマ、アヒル、鳥など、いろいろな種類の動物と暮らしてきた、長野県佐久市にあるペットホテルのオーナー柏木さんの連載コラム「どうぶつってそうだったんだ!?」。前回までのスペシャル企画「しばってそうだったんだ!?」に続きまして、今回からは特別編「ねこってそうだったんだ!?」を全4回に渡ってお送りします。長年、猫と一緒に暮らしてきた柏木さんが、猫の魅力や猫の特徴、猫の飼い方など、初心者にもわかりやすく解説します! |
猫の行動がわかれば毎日がさらに楽しく! 猫の飼い方に関して悩んでいる飼い主さんに向けてお送りする特別コラム「ねこってそうだったんだ!?」。全4回でお送りする猫コラム、第1回目の今回は柏木さんが初めて飼った猫のちょっと不思議なお話です!
コラム執筆担当は、長野県佐久市「ペットのホテル メゾン・ド・アミ」のオーナーを務める柏木ほつみさんが担当しています。
◆柏木(かしわぎ)ほつみ/犬、猫、ロバ、ウマ、アヒル、鳥など多くの動物たちに囲まれながら暮らしている、大の動物好き! 動物に対する豊富な知識で、お客さんの悩みを日々解決している。
【死に場所を探して】いなくなった飼い猫タマが9ヵ月後に戻ってきた
※写真はイメージです |
第一回目は、私が一番最初に飼ったねこちゃんの話をしたいと思います。
初めての子は、チンチラが混じった毛足の長いグレーのきれいな男の子。
主人の知り合いのところで生まれた子で、「猫といえば、やっぱりタマだろ」っていう主人の言い分でタマと名付けました(笑)。
昔でしたので、外に自由に出して飼っていたんですけど、大人になったタマは、よくケンカをして、顔に傷をつくって帰ってきました。
外で飼っている猫って、ケガをして帰ってくることがあると思うんですけど、お尻をケガする猫っていうのは弱虫な子で、逃げるからお尻を引っかかれるらしいですね。強い子は向っていくから、顔をケガする。
どうやらタマはその地域で一番強くて、ボス猫になったみたいで。タマが家にいると、メス猫がよく呼びにきて、メス猫と出て行って一晩ぐらい帰ってこないこともよくありました。
そんなある日、今までにないぐらいの大けがをして帰ってきたことがありました。これは、明日は獣医さんに連れていかないと…、と言っていたら、その晩に、真っ白なきれいなメス猫が迎えに来て、その子と一緒に外へ出て行ってしまったんです。
それ以降タマは戻ってきませんでした。どうもこの地域のボス猫はケンカに負けると、その地域を去らなければならないらしく、たぶんそれだろうと。
全然戻ってこないので、もう亡くなってしまったかも…と思っていました。猫って、飼い主さんのところからいなくなって死ぬとかよく言いますよね。
あれは、野性動物の名残りで、死にそうになると、群れの仲間が襲われないように、自分だけが犠牲になるという習性らいしですけど、たぶんそれでいなくなったんだろうと思っていました。
9ヵ月後。朝、外をふっと見るとタマが! そこにいるのが当たり前のような顔して庭で寝てて(笑)。近づいていったら9ヵ月のブランクを感じさせない鳴き声でスリスリしてきて。
あぁ良かったと思っていたら、帰ってきて1週間で亡くなったんです。
約15年、自由に生きたタマ。たぶんあの子は死に場所をうちだと決めて戻って来てくれたんだろう。
そう思うと、すごく愛おしくて…。
それ以降、私は猫のことが大好きになりました。
(続く)
「ペット雑誌バディ」編集部コメント
今回から始まりました「ねこってそうだったんだ!?」。全4回でお送りする猫コラムでは、猫の魅力や特徴、飼い方まで、猫に関するアドバイスをお送りしていきます。猫を飼っている方はもちろん、猫をこれから飼おうと思っている方も、ぜひご覧ください。
さて、次回は、「猫は外飼いか? 猫は室内飼いか?」について柏木さんに解説してもらいます。前回までの特別編「しばってそうだったんだ!?」と合わせて、ぜひご覧ください。
←特別編3「しばってそうだったんだ!? ~柴犬の特徴と柴犬を迎えたいと思っている人へのアドバイス~」
→特別編5「ねこってそうだったんだ!? ~猫は外飼いか? 猫は室内飼いか?について~」
ペットのホテル メゾン・ド・アミ 長年の経験と実績のある動物に関するプロが責任を持ってお預かりする動物専用ホテルです。ストレスのことを考えたケージに入れないお預かり。明るい天窓、犬目線の低い窓、木の温もりが心地いい特別もあります。2019年には全個室型の猫ちゃん専用ホテルの新館がオープン! 小動物専用のペットホテルもあり。 |