山梨県発ペットのフリーペーパー「ペット雑誌BUDDY(バディ)」 2018年4月号掲載「どうぶつって、そうだったんだ!? 戌年特別コラム:柴犬について vol1」
えっ、どうぶつって、実はそうだったんだ!? 犬や猫はもちろん、ロバ、ウマ、アヒル、鳥など、いろいろな種類の動物と暮らしてきた、長野県佐久市にあるペットホテルのオーナー柏木さんの連載コラム「どうぶつってそうだったんだ!?」。今回からは、戌年スペシャル企画としての特別編「しばってそうだったんだ!?」を全3回でお送りします。柴犬ブリーダーとしての経験もある柏木さんが、柴犬の習性や性格、飼い方など初心者にもわかりやすく教えてくれます! |
柴犬の行動がわかれば毎日がさらに楽しく! 柴犬の飼い方に関して悩んでいる飼い主さんに向けてお送りする特別コラム「しばってそうだったんだ!?」。第一回目は、柴犬の本能、ルーツについて、柴犬ブリーダーとしての経験もある柏木さんが教えてくれます!
コラム執筆担当は、長野県佐久市「ペットのホテル メゾン・ド・アミ」のオーナーを務める柏木ほつみさんが担当しています。◆柏木(かしわぎ)ほつみ/犬、猫、ロバ、ウマ、アヒル、鳥など多くの動物たちに囲まれながら暮らしている、大の動物好き! 動物に対する豊富な知識で、お客さんの悩みを日々解決している。
【柴犬のお悩み解決①】柴犬が人間の先を歩くのは猟犬としての本能!
今回からは特別編、柴犬について語ってみたいと思います。
なぜ柴犬かというと、実は昔、柴犬のブリーダーをしていたことがあって、柴犬が大好きなんです。
柴犬のことで、悩んでいる人も多いですから、お話してみたいと思います。
柴犬を飼っている人の悩みといえば、
「ドッグランに行っても他の子と遊べないんです。どうすれば遊んでくれますか?」
「お散歩のときに私の横に付けなくて、ドンドン先に行っちゃうんですけど、どうすればいいんですか?」
「脱走すると全然帰ってこないんですけど、どうすればいいですか?」
このあたりが多いかと思います。
これらの悩みですが、柴犬のルーツをきちんと知れば、解決できる問題だと思っています。
モデル:ももちゃん(12歳/女の子) |
猟犬は人間の先を歩き、獲物がいれば立ち止まって、その存在を猟師に知らせる
ということで、さっそく柴犬のルーツから。
もともと、柴犬や甲斐犬、紀州犬などのワンちゃんというのは、マタギ一人に犬一匹という日本古来の猟を行ってきた猟犬です。
マタギが仕事に行くまでは、犬は一匹で外で自由に過ごして、猟に行くときには、一緒に付いていく、それが柴犬のルーツなんです。
柴犬は昔からワンマンドッグと言われますが、わがままな犬という意味でワンマンと勘違いしている人が多いのですが、ワンマンとは一人にしか従わないという意味なんです。猟師一人にだけ従う猟犬、それが柴犬のルーツです。
日本の猟というのは海外の猟と違って、人間一人と犬一匹で猟をするというスタイルが多かったんです。
猟犬は人間の先を歩き、獲物がいれば立ち止まって、その存在を猟師に知らせる。それが柴犬にとっての大切な仕事だったんです。
だから、柴犬には、人より先に歩いて危険を知らせなければならないという本能が残っているんだと思います。
そう考えれば、柴が人間より先を歩くのは本来の姿だということになります。
お散歩のときに先に行ってしまうのも、柴犬のルーツがわかれば、それが柴犬にとっては普通の行動だということがわかりますよね。
(続く)
バディ編集部コメント
柴犬について悩んでいる飼い主さんって、多いみたいですね。今回から始まった戌年特別コラム「しばってそうだったんだ!?」が悩み解決の手助けとなれば幸いです。柴犬が散歩で飼い主さんの先を歩くのは、猟犬としてのルーツを知っていれば、ごく普通の行動だということがわかる…うーん、勉強になりました!
さて、次回は「柴犬が他の子と遊ばないのはなぜ?」「柴犬は脱走したら戻ってくる?」、そのお悩みを解決します! 前回の「犬よりも可愛いと思ったタヌキの赤ちゃん」と合わせて、ぜひご覧ください。
←動物ステーション3「犬よりも可愛いと思ったタヌキの赤ちゃん」
→特別編2「しばってそうだったんだ!? ~他の子と遊ばないのは? 脱走したら戻ってくる?~」
ペットのホテル メゾン・ド・アミ 長年の経験と実績のある動物に関するプロが責任を持ってお預かりする動物専用ホテルです。ストレスのことを考えたケージに入れないお預かり。明るい天窓、犬目線の低い窓、木の温もりが心地いい特別もあります。2019年には全個室型の猫ちゃん専用ホテルの新館がオープン! 小動物専用のペットホテルもあり。 |