【長年の保護犬活動を通して伝えたいこと①】保護犬活動のきっかけになった小型犬との出逢い

 

 


山梨県発ペットのフリーペーパー「ペット雑誌BUDDY(バディ)」 2020年12月号掲載「どうぶつって、そうだったんだ!? 特別コラム:保護犬ってそうだったんだ!? vol.1」

 

 

えっ、どうぶつって、実はそうだったんだ!? 犬や猫はもちろん、ロバ、ウマ、アヒル、鳥など、いろいろな種類の動物と暮らしてきた、長野県佐久市にあるペットホテルのオーナー柏木さんの連載コラム「どうぶつってそうだったんだ!?」。今回からは特別編「保護犬ってそうだったんだ!?」を全7回に渡ってお送りします。20年以上、保護犬活動を続けている柏木さんだからこそ語れること、伝えたいことをお送りします。

 

 

20年以上の保護犬活動を通して経験したことをひとりでも多くの人に伝えたい! そんな想いから始まりました特別コラム「保護犬ってそうだったんだ!?」。第一回目は、柏木さんが保護犬活動をするきっかけになった出来事を紹介します!

 

 

 


コラム執筆担当は、長野県佐久市「ペットのホテル メゾン・ド・アミ」のオーナーを務める柏木ほつみさんが担当しています。

 

◆柏木(かしわぎ)ほつみ/犬、猫、ロバ、ウマ、アヒル、鳥など多くの動物たちに囲まれながら暮らしている、大の動物好き! 動物に対する豊富な知識で、お客さんの悩みを日々解決している。

 

 

 

【長年の保護犬活動を通して伝えたいこと①】保護犬活動のきっかけになった小型犬との出逢い

 

 

 


柏木さんの元から里親さんの所にもらわれていった保護犬のハル

 

 

 

子供の頃から動物に囲まれて

 

 

今回からは、私が長年携わってきた保護活動のお話。初回は、保護犬活動のきっかけとなった出来事をお話しようと思います。

 

 

私は子供の頃から、秋田犬やコリー、オウムなど動物に囲まれて過ごしました。特に父は動物好きで、生き物の命に対するリスペクトがすごい人でした。

 

 

そういう家庭に育ったので、私も子供の頃から生き物の命に対するリスペクトは自然とありましたね。動物がいるのは当たり前、怪我した動物がいたら、保護するのは当たり前。昔からそうでしたら、結婚してからも、私のところには、「狸が怪我したから何とかしてくれ」、「凶暴なニワトリを貰ってくれないか」など、いろいろな動物が持ち込まれるようになりました。

 

 

持ち込まれたら面倒をみるのが当たり前。昔から動物に囲まれて育ったせいか、どんな動物が来ても不思議と普通に扱えましたね。

 

 

自らの意思で迎えた小型犬

 

 

その後、ペットホテルを始めたんですが、1年程経ったある日のことでした。近所の人が、毛がもじゃもじゃの小型犬を「来週の木曜日まで預かってくれないか」と、連れてきたんです。初めて会う飼い主さんだったので、詳しく話を聞いてみると…。

 

 

「10年一緒に暮らした犬だけど、実は今日、保健所で処分してもらうつもりで、連れて行ったんです」とは飼い主さん。その日の受付は終わっていて、来週また連れてくださいと言われたので、その期間預かって欲しいから犬を連れてきたという。来週の朝に迎えに来て、そのまま保健所に連れて行き殺処分するというのだ。

 

 

なぜそんなことを…。胸が締め付けられた私は飼い主さんに事情を聞きました。

 

 

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実はその人の家族に病気や事故などが続いたので、霊感のある人にみてもらったら、「犬がいるからいけない、犬を処分しなさい」と言われたというのだ。

 

 

犬には何の罪もないのに、人間の勝手な都合で…。私の中に怒りが込み上げてきました。その瞬間に、飼い主さんには、もう犬を返さないと心に決めました。その犬は、人間を信じているとっても可愛い子でしたから。

 

 

今まで野生動物や捨て犬はたくさん保護してきたけど、飼い主さんの事情を聞いて自分の意思で引き取ったのはその子が初めてでした。

 

 

今から20年以上前の話。保護犬活動のきっかけを与えてくれたのが、その子でした。

 

 

(続く)

 

 

 

ペットのホテル メゾン・ド・アミ
長野県佐久市伴野1820-6
受付:8時~15時・17時~20時
営業:年中無休 ※完全予約制
登録/佐久保健所指令23第119-01004112号(保管)
TEL:0267-62-7848
http://nufu.jp/

click→ペットのホテル メゾン・ド・アミマップ

長年の経験と実績のある動物に関するプロが責任を持ってお預かりする動物専用ホテルです。ストレスのことを考えたケージに入れないお預かり。明るい天窓、犬目線の低い窓、木の温もりが心地いい特別もあります。2019年には全個室型の猫ちゃん専用ホテルの新館がオープン! 小動物専用のペットホテルもあり。

 

 

 

「ペット雑誌バディ」編集部コメント

 

今回からスタートしました特別コラム「保護犬ってどうだったんだ!?」。第一回目はいかがでしたでしょうか? 20年以上前に出会った小型犬…人間の勝手な都合で殺されそうになったこの子を救ったことから、柏木さんの保護犬活動はスタートしたんですね。

 

さて、次回は、「保護犬活動で出会った印象に残る犬たち 前編」をお送りします。前回の「どうぶつって、そうだったんだ!? 喋りが達者すぎる九官鳥の話」と合わせて、ぜひご覧ください。

 

←動物ステーション4「喋りが達者すぎる九官鳥の話」

→特別編9「保護活動で出会った印象に残る犬たち 前編」

 

 

 

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